一般的に見かける合皮。
合皮は一般にフェイクレザーとしても知られ、現在ではさまざまな製品に広く利用されています。
黒だけでなく、赤やオレンジなど多彩な色も存在し、通常の革製品よりも手頃な価格で入手できるため、ファッションにおいて欠かせない素材となっています。
特にバッグなどで便利に使われ、多くの人が手元に一つ以上所有していることでしょう。
しかし、このような合皮製のバッグには独特の匂いが気になることがありますね。
その匂いを何とかしたいけれど、素材が本物の革とは異なるため、手入れが難しいと感じ、あきらめてしまうこともあります。
そんな時に、手元にあるアイテムを使用して簡単に匂いを取り除く方法があります。
今回は、合皮のバッグやフェイクレザーの匂いを取り除く方法や手入れの方法、またファブリーズを使用しても良いのかについて紹介していきます。
合皮のバッグの臭い取りを紹介
合皮の素材は、強度において優れています。
そのため、本物の革とは異なり、少し雨に濡れても耐えることができ、手入れが比較的簡単な特徴があります。
ただし、ファブリーズなどの消臭スプレーは使用しないでください。
合皮にはファブリーズが適していません。
この種の製品によって素材が傷む可能性があり、最悪の場合、成分が分解してべたつく状態になり、修復が不可能になることがあります。
これを考慮した上で、匂い対策の方法をご紹介します。
陰干しをする
新しい合皮製品を取り出す際に、まず試してみるべき方法が陰干しです。
袋に入った状態であれば取り出して風通しの良い場所で陰干しし、しばらく(数日から数週間)様子を見ましょう。
※直射日光には絶対に当てないでください。
色あせたり、劣化の原因になる可能性があります。
匂いの感じ方は個人差があるため難しいところですが、ある程度まで匂いが薄まれば安心して使用できるでしょう。
重曹を使用してみましょう
お掃除の際に頼りになるのが重曹です。
実は、これには「消臭効果」もあります。
非常に汎用性が高いアイテムですね。
使用方法は非常に簡単です。
ますます、ビニール袋に重曹を入れます。
袋の口を開けたまま、かばんの中にその袋を入れておくだけで、合皮の匂いを取り除くことができます。
また、薄めたお酢を利用する方法もあります。
お酢を水で5倍に薄め、布やタオルに含ませます。
水分が滴らないようにしっかり絞り、気になる部分を拭いてください。
これにより、お酢の酸の作用で匂いが軽減されます。
ただし、この方法を試す際には変色などが起きないか確認するため、目立たない部分で試してから本番を行ってください。
少し時間を置いても変化がなければ安心です。
合皮バッグの洗濯手順とクリーニング方法
これまで家庭での匂い取り方法を紹介しましたが、他にも匂いを除去する手段がありますので、それについてもご紹介しましょう。
匂いを取るためには洗うのが一番早いと考えるかもしれませんが、本物の革ではなく、水に強いから1回洗っても大丈夫じゃないか、と思われるかもしれません。
しかし、残念ながら合皮は完全に洗濯することはできません。
それでも、オシャレ用の中性洗剤などを使用して、きれいにすることは可能です。
その手入れ方法は以下の通りです。
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洗剤水を作って拭く
- 準備するもの:
- 洗剤水:ぬるま湯で薄めた中性洗剤(オシャレ用の洗剤など)
- 30~40度のぬるま湯1ℓに対して30mlの洗剤
- 拭くための布やタオル 2枚(水拭き用と乾拭き用)
- 準備するもの:
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オシャレ用の中性洗剤を使用して、以下の手順でお手入れを行う。
- バッグの汚れをよく落とす。
- 洗剤水で布を濡らし、固く絞ってバッグの表面全体を優しく擦りながら拭く。
- 拭き終わったら乾拭きを行い、よく乾かす。
使用する洗剤には中性洗剤を使用する必要があります。中性洗剤以外を使用すると合皮素材が損傷する可能性があるため、注意が必要です。
※白いバッグの場合は変色が目立つ可能性があるので、事前に目立たない部分で確認してください。
汚れが残ったまま保管したり、乾かさないでいると劣化の原因になりますので、これにも留意してしっかりと自然乾燥させましょう。
専用のクリーナーを利用する
近年では、合皮向けのクリーナーも市販されています。
泡状に出てくるため、なじみがよく、汚れや臭いを効果的に除去できます。
驚くべきことに、除菌成分が配合された商品も販売されています。
使用方法は洗剤水を使用する手順と同様で、クリーナーを布に取り、優しく拭くだけです。
すぐに使用しない場合でも、こういったアイテムを利用することで手入れが不安なく行えるでしょう。
合皮のバッグがなぜ臭いがするのか?
新品の合皮バッグを手に入れたばかりなのに、なぜ不快な匂いがするのでしょうか…そう感じることがありますよね。
「もしかして不良品?」と心配になることすらあります。
合皮とは、合成皮革(ごうせいひかく)の略で、フェイクレザーとも呼ばれます。
この素材は、天然素材の布地の上に合成樹脂を塗って、外見を天然の皮革に似せた人工素材です。
合成樹脂の素材には、ポリ塩化ビニルやポリウレタン樹脂が含まれ、これらを型押しすることで、製品の外観や質感が天然の皮革に近づけられます。
しかし、これらの素材は原材料に石油などが使用されているため、時にはその素材の特有の匂いが強く残ることがあります。
また、これらの素材を貼り合わせる際に使用される接着剤の匂いも混ざってしまい、バッグが臭いを発する原因と考えられます。
そのため、この臭いを取りたいと思う方は、今回紹介した方法を試してみてください。
まとめ
合皮バッグの臭い取りについて解説しました。
日頃からのお手入れで臭い対策になりますね。
汚してしまったときのお掃除にも使えます。
ただ、ファブリーズの使用には注意しましょう。